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. 黒田洋介氏インタビュー

『武刃街 BUJINGAI』で脚本を担当した、黒田洋介氏にお話を伺いました!

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■サイキックフォースが繋いだ黒田さんとタイトーの縁

─── 『武刃街 BUJINGAI』に参加された経緯を教えてください。

役者さんに津久井教生さん(※1)という方がいらっしゃるんですけど、僕が関わったアニメ作品で役をやってもらって、すごく仲良くさせてもらってたんです。それで、その津久井さんが、以前タイトーさんの青木ディレクターが担当されていた『サイキックフォース』でキースという役をやられていたという経緯があって、「津久井さんを介して一回飲み会でも」という話になりまして。
その時に青木さんから「今、ゲームを企画をしているんですけど、脚本で参加しませんか?」って話をいただいたんです。青木さんが面白い人だなあっていうのと、すごい話しやすい人だなあっていうのがありまして。あと飲みながらレトロゲーの話ばっかりしてて、マニアックな話をしても青木さんはさすがに本業だけあって話が合うので、嬉しくなっちゃって(笑)。非常に良い出会いだったという感じですね。
仕事は確かに多少詰まってはいたんですけれども、アクションゲームだという事でそんなに量は多くはないだろうと思って「そういう事でしたら」と。


─── その飲み会でもう『武刃街 BUJINGAI』のニュアンス、例えば中国武侠であったりとかいう話はあったのですか?

そうですね。僕がそのお話を受けた時にはもう、武侠モノでアクションゲームをやるというのと、アクションの雰囲気とか敵キャラとか大まかなものはあったので、それに設定やキャラクターを肉付けしていくみたいな作業でしたね。

 ※1…サイキックフォースシリーズでキース役として出演していただいた声優さん。『武刃街 BUJINGAI』において、この黒田さんの件以外にも色々とお世話になっている、影の功労者。

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■確実にやった価値のある合宿

─── プロジェクトのスタートの時に温泉合宿があったと聞いているのですけれども、その合宿は誰が言い出したものなのですか。

合宿は、僕…だったような気が。
アニメがいつもそうなんです。僕が本業でやらせてもらってるアニメーションでは、シリーズ構成とかメイン脚本になると必ず(合宿を)やるんです。別に温泉じゃなくとも良いんですよ。ビジネスホテルでも何でも良くて、とりあえず全員で会って意思疎通みたいなものを図ろうと。極端な言い方ですけど、作品について深く話し合わなくても良いとも思ってたんです。要するに、(参加スタッフの)趣味とか人となりとか好みみたいなのがわかって、お互いに仕事以外の人格のすり合わせをするというのが一番の主な目的なんです。そのすり合わせをしていきながら仕事の話もどんどんしていって、面白いアイデアが出てきたらそれを書き留めていくっていう形ですよね。
飯食って、そのまま部屋に戻って武侠モノのビデオ観たりとか、他のアクションゲーム見て参考にしたりとか。会議の席だと武刃街の話を中心にやったんですけど、いのしし鍋を突付いてたりしてる時に「あの時のゲームは…」とかそういう趣味の話をしてましたね。


─── 武侠の映画とかを観て、黒田先生が一番ピピッと来た作品はありましたか?

何かにものすごく似せる必要性はなかったので、感覚的なもののすり合わせだけできれば良いわけです。武侠モノで一番すり合わせしなくちゃいけなかったのって、多分スピード感だと思うんですよ。アクション云々は専門の人におまかせして、問題なのはどのぐらいのスピードで作っていくのかっていう事。作る速度じゃなく、キャラクターの動きの速度です。どのぐらいのスピード感を出してやるかっていうところのすり合わせをできたのが良かったんじゃないですか。
そういう意味では、例えば『風雲 ストームライダーズ』(※2)とか、あのぐらいのスピード感でやりたいみたいのはありましたけど、あれを真似しようとかではなくて、あのスピード感が欲しいっていう感じだったと思いますね。


─── 黒田先生にとってこの合宿はひと事で言うと何ですか?

さっき言った(スタッフ間の)意思疎通みたいなものですね。それと、ある程度こういう形で作ろうというのはあったにしても、(さらに)アイデアをどんどん出す場所だと。
実際それで出したアイデアが(製品に)かなり反映されてる部分があって、やった価値は確実にあったと思いますね。

 ※2…2000年に日本でも公開された香港映画。開発スタッフの中にはこの映画にかなり感化された人も。

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■脚本はパーティー性を意識

─── 脚本の作成にあたって注意された点や苦労はありませんか?

青木さんが、クールでカッコイイものより個性みたいなものを求めている、というのをすごく感じていましたので、僕が担当したのはムービーの部分のセリフが大半なんですけれども、プレイの途中でフッとムービーを見て「おいおい」とツッコんでとか、そういう事ができる脚本になれば良いかなと。
ものすごくパーティー性みたいなものを意識したんですよ。一人プレイのゲームを一人でやるより、学生の時みたいにみんなで集まってワイワイやるっていう。それが一人プレイのゲームでも、後ろで見ている方が(画面に)ツッコんだりとか、一緒になって「アッハッハ」って笑ったりっていう、そういう感覚になれば良いかなと思いました。

あとは、ダラダラと長く書かないっていう事はすごく気をつけましたね。やっぱりゲームに集中していて、あんまりムービーが長いと「早くしろよ」と思ったり、スタートボタンを押したくなってしまうので。
僕は、(アクションゲームに)ストーリーはあって無きが如しだと正直思っているんです。アクションゲームはアクションが全てであって、ストーリーが主体である必然性は全くない。どちらかというと、青木さんに求められた「変なもの」を書いたりとか、ちょっとインパクトがある部分、印象的な部分だけを抽出すればそれで良いかなあと思いながら書いてました。

苦労という点だと、制約が多少あったというのですね。例えばキャラクターが4人しか出てこないとか。そのキャラクターの数の制約というのは多少キツい感じはしましたけど、それをなんとかするために呼ばれてきたんだという認識もしてたので、まあそれはそれで…っていう。大苦労っていうより、もうちょっとキャラクターが多ければ色々もっと仕掛けができたかな、とは思いますけれども。
でも、その分だけわかりやすくはなったかなと思ってるんですよ。お客さんがプレイした時に、どんどんキャラクターが出てくるとアクション以外にインプットしなくちゃいけない事とかいっぱいあるんですけど、4人だけだったら良いヤツ・悪いヤツ・女の子・師匠とインプットするまでもない、みたいな(笑)。
だったらもう、劉になりきってゲームの方に集中してもらえるんじゃないかなと思ったので、これは逆に良かったんじゃないか。

黒田 洋介氏
黒田 洋介
スタジオオルフェ所属
『武刃街 BUJINGAI』脚本担当。
『スクライド』『無限のリヴァイアス』などのアニメーション脚本、小説を手がける。

─── 思い入れのあるキャラはありますか?

ま、それは…やっぱり、な、殴?(笑)。
合宿では殴の話しかしてませんでしたからね。ああいうキャラクターがこういうアクションをしたら良いんじゃないかとか。イキナリ(プレイヤーキャラに)飛び蹴りをくらわせるとか(笑)、「なんで違うキャラクターにプレイヤーキャラが飛び蹴りをくらわなくちゃいけないんですかー!」みたいな話とかですね(笑)。(※3)
殴をまず決めてから、劉との関わりを決めてったみたいな(笑)。


─── 殴を作るにあたってイメージした人はいらっしゃいますか?

声をあててくれた若本さんをそのまんま、こうバシッと持ってきたっていう感じですね。
僕も若本さんとは何作かアニメーションでやらせてもらっていて、若本さんの持ってらっしゃるパワーみたいなものをイメージしてましたね。声っていうより、若本さんの存在感みたいなものの方が僕の中では大きかったかなというのもありましたし、レッドの進藤さんにしろ、タイトーの青木さんにしろ、共通項としてみんな認識していた。殴は、みんなの共通意識の中に若本さんという役者さんが確実に存在していたっていう事だったと思いますね。

 ※3…当初は殴に色々な場面でツッコミを入れさせるというアイデアがあった。

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■一番面白いのはやっぱり剣戟

─── ボイスモードは黒田先生のアイデアと伺いましたが?

ムービーが短いので声があんまり出てこないんですけど、それがもうちょっといろんな形で出てきてくれたら…っていうのがあって。それもパーティー性というか、みんなでワイワイやる要素の一つになれば良いかなと。「何をしたらしゃべってくれるんだろう?」なんて興味を持ちながら連斬を一生懸命やってくれたり。
Gacktさんのモードも入ったので、さらに今度は女の子でも楽しんでいただけるような要素も組み込めました。(※4)


─── 黒田先生のお気に入りはやっぱり殴モード?

いや、でもGacktさんモードは結構あなどれないですよ。それをやらなくて『武刃街 BUJINGAI』の面白さはつかめないとも思ってますから。
でもね、正直剣戟カウンターをやってる時がこのゲームで一番面白いところかなと思いますけれども。シナリオ書いた人間が言うのもなんですが、斬って、剣戟カウンターやって、JUST武侠をする時がこのゲームの一番楽しいところだと思ってます。注目して欲しいところはそこですね。とにかく斬って斬って斬りまくって、やり込みもできて、裏技も色々発見できて、そしてタイトーさんらしい変化に富んだステージを楽しんでいただければなあと思います。いろんな技もできるので、一回とは言わずに何回でもやって、やり込み大賞を雑誌に応募してくださいっていう感じです(笑)。


─── 技の名前だったり、キャラクターの名前だったりというのは全て黒田先生が考えられたのですか?

いや、基本はタイトーさんです。僕はストーリーに関わるところの名前とか候補出したりとか。殴という名前は僕の会社に一緒にいる倉田英之くんと考えてました。
インパクトのある名前ですよね。向こう(中国)読みすれば、結構OKだったりするのかなとか思います。
このゲーム、逆輸入とか絶対してみたいなあとか思いますね。アジア圏の人たちがこれをどういうふうに受け入れていくかにすごい興味ありますね。(中国の人達に)「お前ふざけんな」というふうに思われるのか。アメリカのニンジャブームを日本人が見るぐらいの感覚になるのか。

 ※4…黒田さんが提案されたボイスモードは初めは殴のみだった。

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■ゲームはチューニングで劇的に変わる

─── 完成したゲームを見た感想は?

まず「良くぞここまで」と。極端な言い方ですけど、アニメーションっていうのは、ある程度作ってしまうとそこから劇的に面白くなるっていうのはないんですね。ですが、ゲームはチューニングしていくと思いもよらなかったところで想定していない面白さが出てきてたりするんです。
(ゲームの作成過程のバージョンを)ちょっとずつやらせてもらってたので、どんどん完成度が高くなってるなという印象を持ちながらプレイさせてもらってたんですけど、完成したバージョンをやると思いもよらなかったところが面白かったりしました。
そういうところで、アニメーションをやっているのとゲームをやっているのと違いみたいなものは感じましたね。


─── ゲームをやってすごく印象に残っているステージはありますか。

最初のステージもそうなんですけど、竹林のステージや雪山のステージは印象に残ってますね。あと、どんどん上に上がっていくステージとかは、できるアクションは全て駆使しないと行けないという事になっていたり。まぁ、どのステージも印象には残ってます。
どっちかというと、若本さんが「しまったーッ」と叫んでるムービーを見て、自分で書いておきながら「なんじゃこりゃ」って、そういうところで喜んでましたね(笑)。


─── 『武刃街 BUJINGAI』に黒田先生がキャッチコピーを付けるとすると?

「JUST武侠」でしょう。すごいインパクトある言葉ですしね。
『武刃街 BUJINGAI』をひと事で言うとですね、個人的な付き合いから仕事を受けたつもりだったのに、いつの間にかプロジェクトがデカくなっていた(爆笑)。
「ちょっとCDドラマ書いてください」って言われてCDドラマ書いたらいきなり劇場版になってたぐらいの、あれよあれよというところがあったので、今度は最初から劇場版作るってタイトーさんには言って欲しいです(笑)。


─── 最後に、ユーザーのみなさんに特に注目して欲しいと思われる部分はどこでしょう?

サプライズスタートは、結構僕的には気に入ってます。パッとやった時に「あっ、このゲームちょっと違うぜ」っていう印象を持っていただけると思いますし。すごい綺麗なサプライズスタート作ったら見せて欲しいです(笑)。
『武刃街 BUJINGAI』は、こういうふうに楽しみなさいとか、押し付ける系のゲームではないので、やれるだけやっていただきたい。連斬をやり込んでいただいても、クリア最短で目指すもよろしいかと思ってます。
結構隅々まですごく細かく作り込んでいるので、できれば重箱の隅ガンガン突付いてほしいなという(笑)。
いろんな楽しみ方がありますので、ちょっと一風変わったスタイルのアクションゲームを楽しんでいただければと思います。


─── ありがとうございました。

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